今日も微速転進

ここではないどこかへ

補聴器的な何かを自作したい(情報取集中)


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とりあえずやりたいけどどうしましょうかという話でまだ何も実現していません。悪しからず。

新しい今年の目標、みたいなもです。

動機

先天性か後天性かはともかく、聴力が一定上低下すると補聴器を装用せざるを得ないという前提があります*1

医療機器として認定された、まっとうな補聴器(Hearing Aid)は10万円から30万円(片耳で)と、さすがにうんざりする。

もちろん、軽度難聴から中度難聴向けであれば2万円から5万円ぐらいのもある。

釈然としませんね、このデフレとマイナス金利制作のご時世にクロスバイクやロードバイクのような素敵な価格。

高機能タイプはオーダーメイドだから仕方がないんだそうな。

もちろん聞こえるのは素晴らしいと思いますけど、白内障の手術と同じで対症療法ですよね*2

補聴器で十分な聴力が得られるとは限らないという問題はスルーします。

障害手帳を持っていると自治体によっては数万円程度の補助が出るという。

誠に遺憾ながら、障害手帳はみたいなものはありません。

不思議なことにこの国では軽度難聴 or 中度難聴ぐらいでは障害手帳はとれません*3。いやー、サスガデスネェ。美しい国日本ですねー(棒読み)。

……よかったね、症状が軽くて。

個人の耳の形状・状態に合わせざるを得ないというのは理解しますが、価格に関しては完全に販売する側の都合。

調整が必要?オーダーメイド?

老い先短いお年寄りに数十万のオーダーでローン組ませたり、湿気に弱いから取扱に気をつけろとか平気で言うのでしょうか。

高級品はスマートフォンアプリ経由で微調整できるらしいですよ。

そもそも素朴な疑問として、なくしたり壊したりしないの、この手の商品……。


好き好んで聴力を低下させているわけではない*4ので。

当面は低価格帯の製品でしのぐとして、腐っても高専卒としては補聴器そのものを自作したいと考えるのが自然というもの。

今まではともかく、今はスマートフォンという小型で高性能なコンピュータがあり、Raspberry Pi もArduinoもある訳で。

ぶっちゃけるとそんなアホなもん買えるかボケってことで自作したいのです。

どれくらいかかるか、あるいは途中で飽きるような気もしますが。

別にちゃんとした医療機器としての認定を取ろうとかそういうことではないです。

既存のものは基本的にハードウェアベースなのでソフトウェア主体でいけば高級機の機能を低価格帯に持ち込めるののではないか、と思っています。

この状況を放置している強制労働省*5のお役人にプレッシャーかけれたら理想。


前口上はここまで。

そもそも補聴器に関して

学研の「まんがひみつ文庫」に難聴と補聴器の解説がある。

耳と補聴器のひみつ(学研まんがでよくわかるシリーズ)

耳と補聴器のひみつ(学研まんがでよくわかるシリーズ)

学研のWebページで全部読める。

耳と補聴器のひみつ | まんがひみつ文庫 | 学研キッズネット
※ 要Flash Player


要するに、単純化してしまえば、

  1. マイクからの音を入力
  2. 個人の耳の状態に応じて増幅、ノイズ除去など
  3. スピーカーから出力

余計な音を拾わないようにしつつ、信号処理を施して出力。できれば自分の声を拾わないとか、一定以上の音にならないようにとか、要件はいろいろある。

耳の中に入れる耳あな型、耳掛け型、有線式のポケット型の3タイプが代表的で、カナル型というのもある。

専用ハードウェア開発は厳しいので、スマートフォン本体+マイク付きイヤフォンという構成にせざるを得ないと思う。

個人の耳の状態(周波数別の聴力)と耳穴の形状を考慮する必要があるらしい。ハウリング対策でイヤーモールドというオーダーメイドの耳栓みたいなものが必要だったり、色々と面倒な事情はある。

参考:補聴器とは…?どんな風に聞こえるの?補聴器の聞こえ方 | 50dBの世界

よくわかる補聴器選び2018年版 (ヤエスメディアムック539)

よくわかる補聴器選び2018年版 (ヤエスメディアムック539)

代用品など

補聴器ではなく集音器(Hearing Amplifier)という名称でマイクで拾った音を増幅するタイプの機器が販売されており、私の場合はこれで代用になりそうな感じ。

Wikipediaの集音器の項目はちょっと全然違うものの解説になっているので注意されたし。

参考:補聴器と集音器の違いとは?:いわでんブログ

補聴器と同様に、耳掛け型と外見からわかりにく耳にはめるタイプなどいろんなものがあります。

居酒屋レベルの騒音ではどうにもならないですが、屋内なら軽度難聴用としては十分なケースも。

先行事例

「補聴器 自作」でググるとアナログタイプの自作にトライしている人はいる。しかも自作キットあるし。

どうみても集音器じゃないかと思う。

www.aitendo.com

求める機能など

下記の製品相当のものが理想。位置情報を活用ってのは魅力的。

スマートワイヤレス補聴器Halo2

面白い製品だと思うのだけど、価格はお問い合わせって時点でげんなりする*6

以下、妄想の類。要するにこういう府にできればいいなという願望。見果てぬ夢。

  • 機械学習の成果を活用してノイズ除去
  • 急激な音の変化を抑制(音の強さを微分すれば良い?)
  • 位置情報による自動設定変更(ノイズの多い場所と少ない場所でノイズフィルタ設定の切り替え)
  • スマートフォン経由のカスタマイズ
  • 関西人との会話に耐え得るリアルタイム性(低遅延)
  • 聴力検査結果のグラフをカメラで読み込んで、耳の状態に合わせて自動調整
  • 早口すぎて聞き取れない音声を強制的にゆっくりに変換*7
  • 聞き取りにくい音声でも機械学習で音質を向上?
  • テキスト変換して自動書き起こし*8
  • 話者認識して、自分の声を増幅しない、とか*9

あくまでも願望。

自動なんとかボイスというガラケーの機能があったので音を調整して聞きやすくってのはできるはず。

スマートフォンアプリとして実現できれば理想だけど、遅延を考慮すると有線イヤホンを使うことになる。

国際電話で外国人と英語で会議するような、異様に音質の悪状況に対処できたら最高だけと、できるな既存の電話会議システムのベンダーがとっくに実現しているはず。素人には無理でしょう。

今のところ、深圳でハードウェア作って補聴器業界に殴り込みかけようとは思っていません。安心してください。

参考になりそうな情報源

Interface (インターフェース) 2016年 6月号

Interface (インターフェース) 2016年 6月号

Interface (インターフェース) 2016年 6月号

音声信号処理の特集。本文は電子版で読めるだろうけど、付録のCD-ROMはついてこないのがネックか。

もしくは総集編か。

CD-ROM版 Interface 2016(音声信号処理プログラム全集付属)

OpenMHA

公式: Open community platform for hearing aid algorithm research ソース: GitHub - HoerTech-gGmbH/openMHA: The open Master Hearing Aid (openMHA)

ラズパイの活用事例を紹介している雑誌(Mag Pi vol. 67)で紹介されていたもの。結構前から存在する模様。

ラズパイとの組み合わせ例。セットアップ済みのイメージもある。

『算数&ラズパイから始めるディープラーニング』

お菓子の袋を振ったときの音で種類を判別する話と、話者認識(話者識別?)の事例が掲載されている。

ノイズの種類で増幅率をを変えたりとか、自分の声だけフィルタリング or 家族の声は重点的にブーストするとか夢が広がる。

信号処理プログラミング

いわゆるDSP。とりあえずメモ。

Python

Qiitaに有益な情報がある。

今後の方針

なんにも進展していませんが関連情報を列挙しておくだけでも何かの役にたつかもしれないということで書いてみました。

こういうことをやりたいという宣言するだけでも少しは実現に近づくような気がしているので。

とりあえすラズパイでOpenMHAを動かしてみるとか、音声を扱うアプリを作るとか、初歩の初歩から行く予定。

淋しいのはアンタだけじゃない 1-3巻セット

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人生の途上で聴力を失うということ――心のマネジメントから補聴器、人工内耳、最新医療まで

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難聴系男子が倒せない (feat. 鏡音リン)

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*1:引きこもりやニートはともかく

*2:なぜそうなったを放置していいのか疑問です

*3:国によってはかなり基準が低かったりするようです。好き好んで障害者になりたい訳ではないですが、実際に聴力に問題があるのに普通の人と同じように振る舞えってのはちょっと無理。

*4:病気にしろ障害にしろ、好きでそうなった訳ではありません

*5:あってるでしょ?

*6:足元見ようってんなら舐めんなよって話になる

*7:外国人の異様に花口な英語とか

*8:勝手に議事録ができてほしいけどそれはちょっと別の話か

*9:リアルタイムは無理か

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