今日も微速転進

ここではないどこかへ

Raspberry Pi 3 とウェブカメラ その2(ロジクール C525)

結局、ロジクールのC525を買ってしまいました。過去記事のC270の上位機種、です。C3xx番台のモデルもあるようですが、オートフォーカス搭載ということでこちらにしました。


f:id:atuyosi:20161102035650j:plain

画素数は実効210万画素でC270の2倍程度です。ラズパイの公式オプションのカメラモジュールの800万画素には劣りますが、何と言ってもオートフォーカス搭載。

公式のカメラモジュールもRAWデータが取り出せるらしいので興味はありますが、外装をどうするかという問題もあるので保留*1

C525 について

LOGICOOL HDウェブカム C525

LOGICOOL HDウェブカム C525

公式:HD Webcam C525

レンズはプラスチック製とのことですが、マクロで数センチまで近づけることができる点と、(冒頭にも書いた通り)オートフォーカス搭載がポイントです。

長所

  • オートフォーカス搭載で駆動音が静か
  • 焦点距離が7cmから無限遠
  • 360度回転
  • 台座部分を折りたためるので持ち運びに便利
  • USB Video Class 対応

短所

  • 三脚固定用のネジ穴がない
  • オートフォーカスの反応が少し遅い
  • プラスチックレンズ
  • 210万画素とスマートフォンに劣る

こんなところでしょうか。画素数の問題はラズパイの処理能力の問題もあるのでUSBウェブカムとしては十分かと。

ラズパイにつないで見た印象

まずはlsusbから。

 lsusb
Bus 001 Device 010: ID 046d:0826 Logitech, Inc. 
Bus 001 Device 006: ID 1a2c:0e24 China Resource Semico Co., Ltd 
Bus 001 Device 004: ID 093a:2510 Pixart Imaging, Inc. Optical Mouse
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. 
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

1行目のLogitechという行です。C270の時とは違ってデバイスの型番は表示されないです。一応、C270も。

$ lsusb
Bus 001 Device 009: ID 046d:0825 Logitech, Inc. Webcam C270
Bus 001 Device 006: ID 1a2c:0e24 China Resource Semico Co., Ltd 
Bus 001 Device 004: ID 093a:2510 Pixart Imaging, Inc. Optical Mouse
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp. 
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

fswebamで撮影する場合は、明るさの自動調整がうまく効いていないのか、暗い画像になってしまいます。パラメーターを手動で調整しないとダメな様子。guvcviewの方は問題なし。

[2016/11/15 追記]

fswebcam-Fオプションで解決するようです。撮影するフレーム数(1から255までの整数)を指定するオプションですが、結果的に露光時間が増加します。

オプションが指定されない場合のデフォルトは-F 1相当です。

その:-F 5 で撮影した場合

$ fswebcam -F 5 sample1.jpg
--- Opening /dev/video0...
Trying source module v4l2...
/dev/video0 opened.
No input was specified, using the first.
Adjusting resolution from 384x288 to 352x288.
--- Capturing 5 frames...
Captured 5 frames in 0.18 seconds. (27 fps)
--- Processing captured image...
Writing JPEG image to 'sample1.jpg'.

f:id:atuyosi:20161115031303j:plain

まだまだ暗い画像。


その2:-F 50 で撮影した場合

$ fswebcam -F 50 sample2.jpg
--- Opening /dev/video0...
Trying source module v4l2...
/dev/video0 opened.
No input was specified, using the first.
Adjusting resolution from 384x288 to 352x288.
--- Capturing 50 frames...
Captured 50 frames in 2.28 seconds. (21 fps)
--- Processing captured image...
Writing JPEG image to 'sample2.jpg'.

f:id:atuyosi:20161115031316j:plain

C525の場合、他のパラメータとの兼ね合いもありますが、-F 15 ぐらいで明るい画像が撮れています。

参考:RaspberryPiでWebカメラ - Qiita

[追記ここまで]


guvcviewの静止画関連パラメータの設定画面はこんな感じでズームとフォーカスが制御可能。

f:id:atuyosi:20161031032056p:plain:w480

ただ、「オートフォーカス(連続)」というパラメータの意味がよくわりません。

画像比較

レンズ周りがかなり違うんですかね。guvcviewで撮影したもの。どっちもJPEGなんで比較としてはあまりフェアではないかもしれませんが。guvcview側で圧縮率を変えられないのかどうかよくわからないもので。

配置は以下のような感じ。

f:id:atuyosi:20161102035751j:plain

とりあえずクリップ CLW1 /1-9987-01に固定しています*2


C270

f:id:atuyosi:20161031031717j:plain

被写体とはほぼ40cmぐらいで焦点距離としてはこれ以上近づけられない。

C525

f:id:atuyosi:20161031031808j:plain

画角が広い(?) といえばいいのでしょうか。カタログスペック上は画角はどちらも60° としか記載がないですが。ちょっと暗く見えるのは自動補正の問題だと思います。これはパラメーターをいじれば解決するはず。

その他・関連情報

Arch Linux のWikiは役に立つ情報が多くて非常に助かる。

まとめ

なんだかんだ言って三千円台でちゃんとフォーカスを制御できるカメラが買えるというのはすごいことだと思います。その辺の家電量販店では五千円ぐらいで売られてるし……。

それではまた。

*1:そのうちRaspberry Pi 公式のカメラモジュールも買ってしまうと思いますが

*2:直接挟むと跡がつく場合があるので注意

iTerm2 の Shell Integration とリモートからのファイルコピー

数ヶ月前に安定板がリリースされたiTerm2のバージョン3系の新機能として、Shell Integrationというものがあります。

この機能を有効にすると(ログインした先の)リモートホストにあるファイルを右クリックして自動的にダウンロードしたりできるとのこと。

www.iterm2.com

かなり前から便利そうなので試そうと思っていたのですが、私の環境ではメニューがグレーアウトされたまま無効になってました。 まああ無くても困らないということでそのまま放置してました。

f:id:atuyosi:20161031230315p:plain

なぜ有効にならないのかわかったので備忘録。

続きを読む

docker と systemd と ghost blog platform

[2016/11/04 不備があったので修正・追記]

VPS環境のお引越しの関係で、(バージョンアップしたばかりですが、)Docker コンテナ上にghost によるblog環境を構築したので備忘録。

移行先のVPSについてはまた別記事で。

Docker コンテナ用のghostイメージが提供されているので、これを利用することでバージョンアップが劇的に楽になるのと、VPSの移行作業が簡単になるというメリットがあります。 もちろん、ホストOS側にコンテンツデータを保存するが前提です。

ネタ元:Running Ghost blogging platform via Docker


目次は下記のとおり。

  • 前提
  • Docker のインストール
    • 準備
    • 動作確認
    • 各種設定
      • iptables 自動設定機能の無効化
      • docker グループ
      • 起動オプション
  • Docker Compose のインストール([2016/11/04 追記])
  • ghost 環境の構築
    • 準備
    • ユニットファイルの作成
      • コンテナの起動。
      • Unix Domain Socket 向けの設定
      • ghost の起動
    • 参考情報
      • Unix Domain Socket を使用しない場合の例
  • Nginx の設定
    • 設定ファイルの作成
    • 設定の有効化
  • 仕上げ
  • まとめ
  • 関連URL
続きを読む

Kindle Unlimitedで読んだ本と簡単な書評(2016年10月)

先月に引き続き今月も。

a244.hateblo.jp


ビジネス・教養

『「亡命」のすすめ』

「亡命」のすすめ

「亡命」のすすめ

アメリカ人の日本研究者によるエッセイ。2013年3月発行なので最新のトピックは含まれていない。2009年の『出日本のすすめ (柏艪舎ネプチューンノンフィクションシリーズ)』を改訂・加筆したとのこと。

日本文化についての考察は非常に興味深い。漢字やひらがなについての見解は非常に面白い。

キーワードとして"consequence"、

ただ、歴史認識まわりは承服しかねる。さすが自己正当化と無神経のアメリカ人。アメリカ人の学者が中韓に対する日本の政治家の「無神経」を指摘しているのはなんかこう、ブラックジョークに思える。

日本の政治家の大局観・教養のなさはご指摘の通りです、としか言えない。これはどちらかというとマスメディアの無教養の問題でもあると思うのだけど。

疑問点など

  • 帝政ロシアの南下政策の影響が考慮に入ってない
  • いわゆる対日要求 を完全にスルーですか
  • アメリカの大学には朝日新聞が所蔵されていると書いてある*1
  • 日本の民主主義を金主主義と喝破しているが、アメリカだって大企業の寄付金とロビー活動要員に影響されてるんじゃないか

小泉政権時代から民主党政権に移った時など、アメリカ側の日本分析担当の混乱など、不思議なエピソードも掲載されています。あれだけに日本に内政干渉しておいて、 日本通のアメリカ社会学者はこんな見方をしてるのか、という彼の国の意外な一面をうかがい知ることができました。

というか、アメリカの上層部にも派閥争いでもあるのでしょうか。面従腹背、不服従の伏魔殿?

日本の民主主義というか政治の機能不全は反論しようがないのですけどね。

『2020年を見据えたグローバル企業のIT戦略 IoT編』

2020年を見据えたグローバル企業のIT戦略 IoT編 IT Leaders選書

2020年を見据えたグローバル企業のIT戦略 IoT編 IT Leaders選書

優等生的というか表面的といえば良いのか、非常に浅く広く?

へえ、そうですかって感じです。なんだろう用語解説?

IT技術は集中型と分散型が交互にくる、というのは同意。プログラマの視点から行くとクライアント側の技術とサーバー側の技術が交互に注目されているように思う。

定価ではちょっと買いたく無い本かも。

『そうだロンドン住もう。』

お得な全巻セット。海外移住のガイド本とかでもなくて、著者のロンドンを中心にした海外生活の体験談。ドタバタぶりが面白い。分冊版もあります。

『海外暮らしのすゝめ』

海外暮らしのすゝめ

海外暮らしのすゝめ

あまり変わったことは書いてない。さらりと読めるが右から左に抜ける感じ。日本の税金がどうこうという部分くらい。可もなく不可もなし?

コンピューター・技術系

『レトロハッカーズ』

レトロハッカーズ合本第1集

レトロハッカーズ合本第1集

技術書ではなくて技術的の歴史薀蓄本。何かの雑誌に連載されていたのかな?複数冊まとめた合本版がKindle Unlimited の対象になっている。興味のあるトピックを拾い読みするだけでも面白い。

合本版の第一巻は暗号解読とニコラ・テスラのエピソードが面白いと思う。

残念な点としては、画像以外のネタ元・参考文献が記載されていないところ。掲載エピソードについて詳しく知りたいとか、一次情報を確認したくてもできない。娯楽として読むだけなら別に構わないが、エピソードを孫引きしたいときに確認できた方が好ましいはず。

『Javascriptでテトリスを作る一部始終』

javascriptでテトリスを作る一部始終 プログラマーの赤ちゃんシリーズ

javascriptでテトリスを作る一部始終 プログラマーの赤ちゃんシリーズ

非常にシンプルながら、ちゃんと動くテトリスを作るチュートリアル。少なくともエディタでプログラムの入力と保存まではできる前提。半角全角とか超初心者にありがちなミスへの説明はない。

気になった点を挙げておくと、以下のとおり。

  • Javascriptの文末のセミコロンを省略している
  • 落下するオブジェクトの座標の表現の説明が完結すぎる
  • コードの修正箇所の説明のうち、削除すべき行の指定が曖昧

1点目は別に省略して構わない箇所なので、別にいいのだが、一言説明があった方が良いと思う。また2点目については後半のヤマ場の箇所の説明のためにももう少し詳しい方がつまづきにくいと思う。XY平面を1次元配列で表現しているだけなのでさほど難しくもないかが、人によっては面食らうのではなかろうか。3点目は修正後のソースコードをよく読めばわからないこともない。追加と変更箇所は背景色を変えることで表現されているのでわかりやすい。削除する箇所も打ち消し線で消すか、削除した行番号を表記するとか。

さりげなくゲーム作成向けのテクニックの初歩が学べる。チュートリアル形式なのでとりあえず体験してみたい向きには良いと思う。

より詳しい本が必要であれば、Kindle Unlimited の対象本で行くと、下記が良さそう。

[asin:B00FRYEOME:detail]

ゲームで学ぶJavaScript入門 HTML5&CSSも身につく!

ゲームで学ぶJavaScript入門 HTML5&CSSも身につく!

※過去にKindle Unlimited から対象外になっていたのが復活した模様。


『Docker実践ガイド』

Docker実践ガイド impress top gearシリーズ

Docker実践ガイド impress top gearシリーズ

※固定レイアウト

若干古いがコマンドが大きく変化しているわけではないのでほとんどの内容は通用する。

RedHat系を基準にして執筆されているが、Debian/Ubuntu系とかMac環境でも特に問題はない。ただし、Dockerのインストール方法はOSに応じてググった方が良いと思う。

また、新しい機能については公式ドキュメントなり他の書籍で補う必要がある。

『Objective-Cの要点』

Swift時代においてもObjective-Cが必要になる場面はある。2014年発行で比較的新しい。

内容もコンパクトにまとまっている。

ちゃんと読めてないのでもう一度ゆっくり読みたい。

『これからはじめるTDD テスト駆動開発入門』

これからはじめるTDD テスト駆動開発入門 ThinkIT Books

これからはじめるTDD テスト駆動開発入門 ThinkIT Books

リフロー形式。しかしながら、掲載されているリンクは404 Not Found でありサンプルコードがダウンロードできないです。

言語はRubyで、ユニットテストツールはminitest。

出版関係

『ゼロから始めるセルパブ戦略』

有名ブログ『シゴタノ!』の中の人の本。最近名前を聞かないような気がすると思ったら電子書籍出してたのか。本名かペンネームかは知らないけど、シゴタノ…は知っていても倉下という名前は全然知らなかった。

しかも元・コンビニの店長という驚愕の事実が……。

内容は著者の過去の電子書籍販売データから得た教訓の紹介。

読みやすいし納得できるけど、凄みはない。教訓は書いてあるし役に立ちそうな内容だけど、あくまでもヒント。「こういうタイプの本を売りたい場合はこうしろ」みたいな実践的な内容は書いてない。実際に本を書いてみないとなんとも言えない感じ。

結局、どういう戦略で行くは自分がどんな本を書くかを踏まえて自分で考えるしかない。

雑誌・ムック系

『DOS/V POWER REPORT 2016年11月号』

DOS/V POWER REPORT 2016年11月号

いつも通りというか相変わらずというか。

パソコン自作は当面やらないと思う。ラズパイもあるし。

『海外移住のススメ』

海外移住のススメ―週刊東洋経済eビジネス新書No.85

海外移住のススメ―週刊東洋経済eビジネス新書No.85

  • 作者: 週刊東洋経済編集部,張子溪,石川正樹,松浦大,平松さわみ,福田淳,内田利枝,富久田朋子,中野法子,筒井幹雄,小林由依
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2014/11/07
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る

意外なことに固定レイアウトではなくリフロー形式。表が画像になっているぐらいで本文はリフロー。

基本的にシニア層の事例が中心。 特筆すべき点は、ヘイズの話。6月から10月にかけてインドネシアの焼畑農業の煙がマレーシアまで飛来するらしい。他の本ではこういう話は記載がない。

『Googleサービス上級活用ガイド』

Googleサービス上級活用ガイド

Googleサービス上級活用ガイド

固定レイアウト。こんな機能あったのか……というのが満載。暇なときにパラパラと読むと新たな発見があるはず。

まとめ

なんだかんだで読む本が見つかります。娯楽として読書を見るなら図書館へ行く必要性を感じなくなった。もちろん調べ物で全集とか辞典を参照したいときを除けば、わざわざ娯楽書を図書館に借りに行くことはもうなさそう。

今月下旬から英語のIT系技術書定額限定読み放題サービスの一つ、Mapt)のトライアルを試していて、なかなか良い感じなのでしばらくこっちに切り替えようか思案中です。

MaptというのはPacktPubというイギリスの技術書専門の出版社がやっている自社専門の書籍・動画の読み放題サービスです。オライリー社のSafari Books Onlineの一社限定版みたいなものです。

ではまた。

Kindle Voyage Wi-Fi、電子書籍リーダー

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Kindle Paperwhite Wi-Fi、ブラック

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*1:まさか、朝日や毎日をクオリティペーパーとか考えているのか…

はてなブログ5周年ありがとうキャンペーンお題第1弾「はてなブロガーに5つの質問」

はてなブログ5周年ありがとうキャンペーンお題第1弾「はてなブロガーに5つの質問」

前略、中略。

1.はてなブログを始めたきっかけは何ですか?

目の手術の体験談でも書こうかな、と思ったので。

2.ブログ名の由来を教えて!

正直なところ適当です。強いていうならば、以下のような本音を踏まえた結果です。

  • 普通の人を同じように振る舞うのが苦手
  • 他人に指図されたくない

3.自分のブログで一番オススメの記事

微妙な記事ばっかりなので非常に答えづらいですが…。

a244.hateblo.jp

そろそろ新しいバージョン向けのリライト版を書く必要があるかな。

4.はてなブログを書いていて良かったこと・気づいたこと

  • ソフトウェアの設定手順をど忘れした時に自分の書いた記事に助けられた
  • ネタが著しく偏っているにも関わらず不思議とアクセスがあるという意外な事実
  • はてなブログSEOの面で異様に強い

ごく稀にですが非常にマイナーなキーワードで検索結果のトップに表示されたりするのでギョッとします。時々普通にビビる。

ブログを書くこと自体がある種の代償行為になってしまいがちなのが問題点です。

5.はてなブログに一言

年契約縛りなしの月額料金が500円ぐらいになったら課金すると思います。

それと無理な機能追加よりは安定稼働を期待します。

http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/hatenablog-5th-anniversary

こちらからは以上です。それではまた。

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