macOS に Uniconvertor (ver 1.x) をインストールする
何の因果かわかりませんが、微妙な時期に絶妙にマイナーなユーティリティのインストールについてのエントリを書いております。
どうやらInkscapeのエクステンションの中にこいつを要求するものがあるらしい。そして以前のmacOS向けパッケージにはバンドルされていたそうで。
そしてmacOS向けのバイナリは配布されていなし、MacPortsにもない…。
[2017/02/16 追記]
InkscapeのソースコードにMacPorts用のPortfileが含まれているのでそれを使う方が楽でした。
なんとも微妙な気分です。
ソースファイルを展開したディレクトリの、下記のファイルを適当なディレクトリにコピーし、あとはMacPorts側の設定を変更してやればいけるはず。
packaging/macosx/ports/python/py-uniconvertor/Portfile
[追記ここまで]
手順は基本的に以下のサイトを参考にする。
How to install Uniconvertor (command-line app) on Mac OS 10.7.2 (Lion)? - Super User
というかほとんどそのままです。
準備
まず必要なファイルを入手してくる。
- uniconvertor-1.1.5.tar.gz
- uniconvw-1.1.5.tar.gz
- sk1libs-0.9.1.tar.gz
依存パッケージをインストール。freetype2 など色々と必要なようだがInkscapeビルドするための依存パッケージをインストールすればほとんど揃っているはずなので省略。
Inkscapeが要求するのはlcms2
だけどUniconvertorが要求するのはlcms
。
$ sudo port install lcms
MacPorts と Python
面倒なことに、OS標準のPython 2.7と、MacPortsのPython 2.7の両方が存在している。他のライブラリとの兼ね合いからすると、MacPorts側でないと不都合がある。
そのため、明示的にMacPorts側のPythonを呼び出す。
MacでPython環境を作る時に気をつける事 - Qiita
上記のページを参考に、それぞれインクルードパスとインストール先を確認する。
OS標準のPython の場合
$ which python /usr/bin/python
インクルードパス:
$ /usr/bin/python -c "import site; print(site.getsitepackages())" ['/System/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages', '/System/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/site-python', '/Library/Python/2.7/site-packages']
モジュールのインストール先:
$ /usr/bin/python -c "import distutils.sysconfig as s; print(s.get_python_lib())" /Library/Python/2.7/site-packages
MacPorts (Python 2.7)の場合
$ which python2.7 /opt/local/bin/python2.7
インクルードパス:
$ /opt/local/bin/python2.7 -c "import site; print(site.getsitepackages())" ['/opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages', '/opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/site-python']
モジュールのインストール先:
$ /opt/local/bin/python2.7 -c "import distutils.sysconfig as s; print(s.get_python_lib())" /opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages
ビルドとインストール
Pythonのライブラリによくあるsetup.py
によるインストール。
アンインストール用のタスクのようなものは存在しないみたいなので、削除する場合は手作業。
sk1libs
いつも通りソースを展開。
$ tar zxf sk1libs-0.9.1.tar.gz $ cd sk1libs-0.9.1
python2.7
の部分は環境に応じて変更する必要があります。少なくともMacPortsを利用して必要なライブラリをインストールしている場合はOS標準の方ではなく、MacPortsでインストールしたPython 2系を指定。
$ LDFLAGS="-L/opt/local/lib" CFLAGS="-I/opt/local/include -I/opt/local/include/freetype2" python2.7 setup.py build
問題がなければインストール。
$ sudo python2.7 setup.py install
MacPortsのPython2.7のインクルードパスにインストールするのが目的であるので、最後に以下のように出力されていればOK。
Writing /opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages/sk1libs-0.9.1-py2.7.egg-info
Uniconvertor
同じ要領で。
$ tar zxf uniconvertor-1.1.5.tar.gz $ cd uniconvertor-1.1.5 $ LDFLAGS="-L/opt/local/lib" CFLAGS="-I/opt/local/include -I/opt/local/include/freetype2" python2.7 setup.py build
ビルドに成功したらインストール。
$ sudo python2.7 setup.py install
動作の検証
実行時にpython-imaging、python-reportlabを要求するので対応するパッケージか代替品をインストールする。
$ sudo port install py27-Pillow $ sudo port install py27-reportlab
インストール先のディレクトリがパスに追加されていないので絶対パスで指定して実行。
$ /opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/bin/uniconvertor 変換したいファイル 変換後のファイル名
フォーマットは拡張子で自動判別される。
対応しているフォーマットは本家のサイトへ。
UniConvertor vector graphics translator
なお、PythonのパスがハードコーディングされているのでmacOS標準の方のPythonが呼び出されたりはしない。/usr/local/bin
にシンボリックリンクを作成しておくといいと思う。
uniconvw
GUIのラッパースクリプトらしいです。InkscapeのExtentionからすると不要な気がしますが一応。動くかどうかは試していません。
上記と同じ要領でインストールすればいいはずだが、/usr/share/applications
にディレクトリを作成しようとしてこける。対処法としては
setup.py
の103行目以降の、ハードコーディングされている/usr/share
を/usr/local/share
、またはインストール先ディレクトリに合わせて変更する。
そのほか
注意点など
CorelDRAW(.cdr
)形式のファイルの変換をサポートしていると記載されていますが、新しいバージョンのファイル形式はサポートされていないようです。Googleでfiletype:cdr
としてヒットするファイルで試しても変換不能でした。スタックトレースとともに以下のメッセージで変換できませんでした。
raise SketchLoadError(_("Parsing error: ")+ str(value)) app.events.skexceptions.SketchLoadError: Parsing error: unrecognised file type
また、Inkscapeで作成したSVGファイルについても、モノによっては処理が終了しないケースがあるようです。具体的な条件は良く分かりません。 エラーを吐かずにコマンドプロンプトが帰ってこない状態になります*1。
LInux 向け情報
Ubuntu 16.04 のuniconvertor (python-uniconvertor)は動かないようです。
- Bug #1597322 “necessary sk1libs isn’t packaged” : Bugs : python-uniconvertor package : Ubuntu
- #820748 - uniconvertor: ImportError: No module named sk1libs.utils.fs - Debian Bug report logs
展開したソースに含まれるREADMEなどではプロジェクトのURLが"http://sk1project.org"という記載になっていますが、現在のURLは"http://sk1project.net"です。
なお、現在ダウンロードできるバージョン 1.1.5のLinux向けパッケージはUbuntu 10向けだったりとても古いです。
最新版について
どうやら2.0のリリース候補(RC)版が存在するようです。
sK1 2.0 (ex.PrintDesign) vector graphics editor
Only import/export filters are not implemented yet. This functionality will be subject of RC3 milestone.
と書いてあるので、変換フィルタとしては使えなさそう。RCというのはRelease Candidate(リリース候補版)だと思うんですが、重要な機能の入っていないRC版というのも不思議ですがまあ今後に期待、ということで*2。
開発中のバージョンのリポジトリはgithubにあります。READMEによるとプロジェクト名の"sK1 Project"は"K"が大文字だそうです。
- GitHub - sk1project/sk1-wx: sK1 2.0 multiplatform vector graphics editor
- GitHub - sk1project/uniconvertor: UniConvertor is a universal vector graphics translator
- sK1 Project: sK1 2.0 (ex.PrintDesign), sK1, UniConvertor, SWord
カラーパレット
このソフトを開発しているプロジェクトのサイトで各種グラフィック編集ソフト向けにカラーパレットのデータが配布されている。
sK1 Project - Free Palette Collection
カラーパレットの名称をクリックするとダウンロードページに移動する。
まとめ
とりあえず動いたようなので、次はInkscape本体のパッケージ化のリターンマッチです。
確実に言えるのはPythonインタプリタの場所をハードコーディングしている箇所は小細工が必要だろうということです。
何だか無駄に文字数が多い気がしますが、このエントリは以上です。
iPod touch 修理完了
無事に戻ってきました。
おかえり、僕のサンドロック*1 iPod touch!!
無料修理扱いになったので最終的に費用ゼロで修理完了、です。
結局、バッテリの膨張は製品保証期間を切れている場合でも無償交換になるようです。
太っ腹なのか、膨張したバッテリのせいで爆発その他、風評被害を回避したいのでしょうか。
経過など
水曜日の深夜に異変に気付いてAppleのWebサイト経由でサポートに電話(木曜日)。
Webの方で「後日電話します」を選ぶと電話番号が表示される。その際に問い合わせ番号が割り当てられるのでこの番号を電話サポートに通知するとかなりスムーズにいく。
そのまま有料修理扱いで申し込んで、金曜日に宅配便で引き取り。
土曜日に一旦有料の修理をキャンセルするという唐突なメールが来た後、今回は費用ゼロだよ、という感じの不思議メールが到着(以下参照)。
日曜日に修理完了のメール、夕方に発送されて月曜日に交換品受領。
シリアルナンバーからすると別の個体になってしまいました。
受領後
交換品はiOSのバージョンが古かったのでバージョンアップ後、iCloudからデータ復元してめでたしめでたし、です。
30分ぐらいで復元完了。結果オーライです。
コストゼロで交換できたのは非常に良かったというのが正直な心境。信仰心が報われたのか何なのか、余計な出費を回避できたのは大きいです。
Appleの公式ページにはバッテリ膨張による交換について何も書かれていないのが謎ですが、バッテリ膨張の可能性がある場合はやばくなる前に修理に出すといいと思います。
某半島の端末の例もありますし。
それではまた。
*1:別に自爆したわけじゃないし
openSUSE for Raspberry Pi 3 をためしてみた
いつの間にかリリースされていたようです。
openSUSEというのはドイツのLinuxディストリビューション、SUSE Enterprise Linux Server のコミュニティ版です。
RedhatにおけるFedoraに近いイメージでいいのでしょうか。Fedoraよりは安定志向と思いますが。
昨年11月ごろにARM向けのリリースが告知(というか、以前にも対応していたものの、最新版は未提供だった?)が出ていたもの。
何が嬉しいかというと、64ビットモードで動作するという点です。ラズパイ3のCPUはCortex-A53(ARMv8アーキテクチャ)で、ハードウェア的には64 bitモードをサポートしていますが 、公式のOSとしては32ビットのカーネルしか提供されていませんでした。
今回のopenSUSEは非公式のOSイメージを使うとか、もしくは自前でカーネル一式ビルドするという面倒なことをしなくても64bitモードで動くよってのが一番のポイントです。
準備
前提はRaspberry Pi 3 model B、64ビットモードで動作する方のOSイメージ、です。
OSイメージのバリエーションについて
安定版であるopenSUSE Leap 44.2と、ローリングリリスース版である openSUSE Tumbleweedの2つのバージョンがあり、さらにローリングリリスース版には無印のTumbleweed とTumbleweed (non-upstream) で合計3系統。
デスクトップ環境の違いによりトータル14パターンのディスクイメージが提供されているようです。
non-upstream
というのは意味がよくわかりません。普通、OSSでupstreamというのは特定コンポーネントのオリジナルの開発元のことを指すと思うのですが、SUSEにupstreamと言われてもさっぱりです。 CentOSでupstreamといえばRedHat のRHELだったりしますが。
カーネルがSUSE標準のものか、Raspberry 用のカスタム版かのことを言っているのでしょうか?
- JeOS : 仮装環境向けの最小構成版。Just Enough Operating System(JeOS) | SUSE
- E20 : Enlightenment のE20を採用したもの?
- XFce : 軽量デスクトップ環境
- LXQT : 期待の新星LXQt(Tumbleweed 版のみ)
- X11 : XOrgのみで統合デスクトップ環境なし?
※ Leapの方のLXQt版は提供されていないようです。ダイレクトリンクは404 Not Foundになっていますし、general download directoryとやらをチェックしても存在しないようです。
FTPからダウンロードする場合はファイル名がraspberrypi3.aarch64.raw.xz
のものと、efi.aarch64.raw.xz
のものがあるので要注意です。
42.2 Leap、Tumbleweed、Tumbleweed (non-upstream ) のそれぞれ3系統試しましたが、私の環境ではTumbleweed (non-upstream )以外は正常に動作しませんでした。
42.2 Leap に関してはログインプロンプトが表示されるにもかかわらず自動的にGUIに切り替わるタイミングでフリーズ。一方、無印のTumbleweedは起動自体は成功しますが、GUIの起動に失敗してフリーズして使い物にならないです*1。
手持ちのmicroSD 3種類で試してダメだったので、microSDとの相性ではなさそうです。HDMIモニタのせいなのか、ググっても情報がないので諦めモードです。
Tumbleweed (non-upstream )については初回起動時は途中でフリーズしますが、電源オフして再度電源を投入すると起動できました。最初はLXQt 環境で行きたかったのですが、スクリーンショットが取れなかったのでXFceに切り替え。
上記リンク先の、"Installing the 64-bit non-upstream openSUSE Tumbleweed image"という見出しの下にある"XFCE image"からダウンロード。
ファイルのチェック
Linux (Raspbian)で作業しています。macOSの場合はddコマンドのオプションに注意。余計なオプションなしでRaspbianと同様にすればいけるはずです。
まずはダウンロードしたファイルのSHAチェックサムが一致するか確認。チェックサムの記載されたファイルを入手。以下は42.2 Leap の例。
$ get http://download.opensuse.org/repositories/devel:/ARM:/Factory:/Contrib:/RaspberryPi3/images/openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz.sha256 <skip> $ cat openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz.sha256 <skip> $ sha256sum openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz <skip>
目視で比較はスマートではないという場合は、*.sha256
ファイルとチェック対象が同一ディレクトリに存在するものとして*2下記を実行する。「完了」と表示されていれば問題なし(2行目)。警告が出ているのはチェックサムを記録しているファイルに署名がくっついているためだと思う。
$ sha256sum -c openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz.sha256 openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz: 完了 sha256sum: 警告: 書式が不適切な行が 14 行あります
なお、mac環境ではsha256sum
じゃなくてshasum
コマンドを使う。
$ shasum -a 256 openSUSE-Leap42.2-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.20-Build1.1.raw.xz
*.sha256
ファイルに記載のチェックサムと一致していればOK。よりスマートにやるなら-c
オプションを使う。
$ shasum -a 256 -c openSUSE-Leap42.2-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.20-Build1.1.raw.xz.sha256 openSUSE-Leap42.2-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.20-Build1.1.raw.xz: OK shasum: WARNING: 14 lines are improperly formatted
配布元のサイトの、対応するファイルに記載されているチェックサムと一致すればダウンロード成功。
定期的にファイルが更新されるようなのでファイル名に含まれる日付部分はダウンロードしたファイルに合わせて変更する必要あり。
microSDへのデータ書き込み
USB接続のカードリーダーをラズパイにつないで作業。microSDをセットすると勝手にマウントされるのでまずはマウント解除。
まず確実に対象デバイスをマウント解除。XXX
はマウントポイント名。
$ sudo amount /media/pi/XXX
対象ファイルをdd
で書き込み。ラズパイ以外の環境で/dev/sda
はルートパーティションなので注意。
デバイス名はdmesg | grep sd
とmount
の出力を確認すれば特定できるはず。
$ xzcat openSUSE-Tumbleweed-ARM-XFCE-raspberrypi3.aarch64-2017.01.28-Build4.3.raw.xz | sudo dd bs=4M of=/dev/sda iflag=fullblock oflag=direct; sync 906+0 レコード入力 906+0 レコード出力 3800039424 バイト (3.8 GB) コピーされました、 506.372 秒、 7.5 MB/秒
macOSでは4M
を4m
に、デバイス名にiflag
、oflag
は外す。またデバイス名も/dev/rdiskN
のようにr
をつける。
私の環境では10分ぐらいでした。コーヒーでも紅茶でも飲んでのんびり待つだけ。
あとはmicroSDを取り出して、ラズパイ側に差し込んで電源ON。
インストール後の諸設定
初回起動時は普通にGUIの軌道にコケる。画面左上にアンダーバーが表示されてフリーズ。
電源をオフにして再度電源を入れるとしれっとログイン画面が表示される。
初期ユーザー名はroot
でパスワードはlinux
というのがopenSUSEのデフォルトらしい。
デスクトップ環境さえ起動してしまえばあとはGUIのツールからユーザーを追加できる。
atuyosi@localhost:~> uname -a Linux localhost.localdomain 4.4.44-8-default #1 SMP Mon Jan 30 06:03:56 UTC 2017 (345bd0b) aarch64 aarch64 aarch64 GNU/Linux
いいですね、このaarch64
という文字列が見たかった。
ところでこのプロンプトは一体。
まあ別にいいけど。
初回起動時の挙動
初回起動時のみそれなりに時間がかかる。そしてフリーズする。
- パーティション拡張(自動的にmicroSDの全容量を使用するように拡張)
- initrd の再生成(dracut)
- パーティションテーブルをMBRからGPTへの変換(アライメント調整も?)
- いつのまにかswapパーティションを作成
かなりやんちゃなことをやっている印象。三番目はかなり危険だと思うんですけど。
パーティションの拡張とかしてるせいで初回起動時にコケるのかなあと。
また、swapサイズはかなり小さかったはず。500MBぐらい。
色々
画面左下の"openSUSE"というメニューから"Settings"をポイントして展開されるメニューから"Yast"。
Yast から"Language"をクリックして"Primary Language" をJapanese にするだけ。プルダウンポックスの下のチェックボックスを有効にするとキーレイアウトも面倒を見てくれるはず。
初回は追加パッケージをインストールするようなので時間がかかる。再起動してログイン画面から言語とキーボード配列を日本語(ja_JP.UTF-8)にしてログインすればOK。
画面左下のメニューからYast を起動して、"Software Management"をクリックするとGUIでソフトウェアをインストールできる。
fcitx-mozc
をインストールして一旦ログアウトしてログインし直せば、日本語も入力可能。
fcitx 自体の設定は他の環境と同じ。日本語キーボードとmozcを追加して英語キーボードを削除する。
XFce の設定
画面左下の"openSUSE"というメニューから"Settings"をポイントして"Settings Manager"。
デスクトップの外観などの細かい設定はこっちから。
そのほか
- 画面解像度がおかしい(1824x984、変更不能?)
- HDMIモニタのスピーカーが使えない
- 無線LANはデバイスが見えていない?
- 初期状態ではsshは起動していない(というか、sshのホストキーが正常に読み出せていない)
- 初期状態では日本語入力用のソフトウェアはインストールされていない
まだベータ版なんでしょうか。そもそもユーザー数が少ないのかな。
まとめ
ベンチマークは面倒だし省略。体感速度は結局、microSDの性能次第だという印象です。
デバイスドライバ完備の Raspbian と比べると常用は厳しそう。Fedora 26に期待。
それではまた。
iPod touch(第6世代)よ、お前もか……
おお、(バッテリが)ふくらんでしまうとは、なさけない……
まだ修理に申し込んだだけなので確定ではありませんが。
状況
いつ頃からかは不明ですが、ポケットからiPod touchを取り出そうとして画面左端のあたりに引っかかりを感じてよく見ると、金属部分とプラスチックの隙間に段差があるような感じ。
しげしげと眺めると、どうも画面中央左端が浮いている……。しかも画面左端を軽く押すとへこむ。
よく見ると音量ボタンの左側が微妙に白い部分の面積が膨らんでいる。
中のバッテリが膨張して、内部から本体をこじ開けるような力がかかってるのかと推測。
とりあえずサポートへ
iCloud(AppleID)からサインアウトして電源オフ。保証期間過ぎてるので有償修理を覚悟しつつAppleのWebページへ。
サイトの案内に従って症状を検索するも該当なしなので本体の損傷扱いで「後日電話します」を選択。
空き時間に電話した結果、バッテリ交換扱いになるか、本体交換になるかは調べてみないとわからないが、修理に出すことに。
修理依頼
とりあえず宅配便で引き取り修理。
修理から返送されてくるまで待機。 < イマココ
修理完了後は受け取り時に代金引換の予定。
- バッテリのみ交換の場合:7,800円プラス税(見積額は ¥8,424)
- 他の部品にダメージがあった場合:13,400円プラス税
バッテリの膨張で他の部品がダメージを受けていないことを祈るのみです。
ヤマト運輸の勇猛ぶり(?)
さて、宅配便による引き取りですが……。まさかここでネタを提供しますと言わんばかりの斜め上の対応。
普通は梱包用の箱と伝票持ってくるだろうと思ってたら、伝票のみでブツを剥き出しで引き取ろうとするという横着っぷり*1。
落っことしたり途中で傷がついたらどうするつもりなんだよ、無梱包状態で手渡しって。
勇猛すぎるよ、佐川かよ。
内心、エレベーター降りて戻ってくるの面倒だろうなあと思いつつ、梱包用の箱を持ってくるように依頼*2。
待つこと数分、戻ってきたヤマト運輸のドライバーさんの手には梱包用の箱と伝票。
精密機器用の、衝撃吸収用のフィルムのついた段ボールに挟まれて箱の中に封印されるiPod touch。
無事に(?)、ドナドナされていきました。
佐川ならともかく、びっくりしましたよ。契約通りに仕事してください。いや割とマジで。
そんなこんなで
Apple Care 入っとけばよかったかなあと思いつつ、購入後1年3ヶ月ぐらいなんでまあ頑張った方かな。
充電しながらPodcast再生したり、Youtubeでミクメドレー再生とかぐらいで激しく発熱させるような使い方(ゲームとか)はしてないはず。保証期間内に壊れなかったのはさすがと いうべきなんでしょう。
ちょっと痛い出費ですが、安く済むことを祈りましょう。
それでは。
Kindle Unlimited ふりかえり(2017年1月)
先月に引き続き。
英語関連
なんだかんだで英語関連は豊作。月額料金の元を取るという意味では何冊か英語学習系の本を読むだけでいい。
『TOEIC300点からの海外転職: 海外移住を手に入れろ!』
- 作者: 酒井潤
- 出版社/メーカー: 酒井 潤
- 発売日: 2015/09/23
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
著者の海外転職体験談。文系大学を卒業後、北陸先端科学技術大学院大学に進学して技術者として就職。そこからネットワーク技術者として渡米後、ソフトウェア開発者にジョブチェンジ(クラスチェンジ?)したらしい。
アメリカの転職事情など著者の知人の経験談なども含めて解説しているので非常に参考になる。どうしても体験談は特定の事例に偏るので、その辺は非常に良いと思う。
『英語は独学に限る: 独学英語でロボットを世界に売った男の英語独修術』
英語は独学に限る: 独学英語でロボットを世界に売った男の英語独修術
- 作者: 遠藤尚雄
- 出版社/メーカー: アグライア出版局
- 発売日: 2014/12/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (4件) を見る
これまで英語習得ノウハウ本の中では一番面白く、かつ説得力がある。難点は紹介されている教材が古いこと、または入手不能。
著者の主張を踏まえた英語教材を開発(というかモダンな形式での改定?)して普通の販売ルートで販売して欲しいところ。知名度の低い教材販売会社経由ではなくて、ね。
本の内容は、著者の生い立ち、英語学習歴とビジネスマンとしての経歴の紹介+著者の英語学習ノウハウ。戦後の混乱期を生き抜いた方なので実に興味深い。
発音を重要視しているのと、多読を進めているのが特徴。Google日本法人の元社長だった方の英語学習ノウハウの本と主張が似ている部分がある。
いくつか引用しておく。
(前略)辞書を引くだけでもううんざりして、英語の勉強を続けるのが嫌になってしまうのだった。 いったいこの先いつまでこのように辞書を引くという面倒な作業を続けなくてはいけないのかと暗澹(あんたん)とした気持ちで考えたとき、ここから逃げるには単語を一気呵成に丸覚えしてしまうほかはないという思いつきが浮かんだ。
(中略)これから先いちいち辞書を引く面倒さよりも、いっとき我慢して丸暗記をするほうがまだましなように思えたのである。(位置No. 253、省略は引用者)
辞書引くのが嫌なら一気に覚えてしまえってのはすごい発想。
しかしよくよく見ると、単語の意味はたくさんあるようでも、基本となる原義があってそこから連想ゲームのようにいろいろな意味が派生してできていることに気が付いたのである。だからその単語の基本的な意味をきちんとつかんで、その連想のパターンをのみ込めば、あとは一を聞いて十を知るという要領で覚えればよかった。意味もなく丸暗記をする必要はなかったのである。(位置No. 274)
あと発音に関して以下のような観点は他の本では記載がなかったと思う。
- 英語の発音において、口の形は8パターン
- 英語の発音において、下の形(位置)も8パターン
- 口の形、舌の形の組み合わせで、8x8=64のうち、英語で使用される音声要素は49通り
日本人がしゃべる英語はジャパニッシュ・イングリッシュといわれるが、その特徴の一つは子音だけを発音することが苦手で、子音の後に母音を付けてしまうことだ。これは日本語とポリネシア語にしかないといわれる発声習慣のためである。また口をあまり動かさないでしゃべるので、英語の発音にきびきびしたところがないことももう一つの特徴だ。日本語をしゃべるとき口をあまり動かさないでしゃべるためで、英語をしゃべるときも日本語の習慣が残ってしまうのである。(位置No. 1339)
ポリネシアと共通というのは興味深い。ネイティブの口の動きを見ていると、あまり水平方向には動かないように見えるが、顔全体の表情筋の動きがダイナミックだという印象なのでこれは納得。
結局、自分の教材の宣伝みたいになっているのが残念なところ。
『3つの基本ルール+αで英語の冠詞はここまで簡単になる』
- 作者: ジェームス・M・バーダマン
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2015/04/17
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
最後まで到達していませんが、小テスト形式で問題がたくさんあるので反復練習用に良いのでは。
こういうのは紙媒体の方がいいかも。
その他
『キャバ嬢だけど、オタサーの姫です!: ~パソコンサークルの紅一点~』
キャバ嬢だけど、オタサーの姫です!: ?パソコンサークルの紅一点?
- 作者: 山崎早紀
- 出版社/メーカー: さきたんソフト
- 発売日: 2016/05/12
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
「オタサーの姫」なるものが実在するかはともかく、なかなか面白い。
概ね3部構成で、前半が日常的なネタで、著者本人の過去の話を挟んで合宿ネタ。著者本人の過去はちょっと重いけど、意外というか努力家。
挿絵の関係なのか、全ページ画像。絵心のある人は羨ましい。
キャバ嬢が日雇い派遣なのかよってのが一番の衝撃。
イケメンな男性を見ても「遺伝だな」という感想しか湧きません。私は心の中ですら「アイツブサイクだな」といった類の文句をいいません。
この人すごい。人相を判断基準の一つにしている自分からするとすごすぎる。
ITの学習は本来、一人でもできるものです。本を読んだりネットで検索して調べるなどして自己完結する面が非常に多いのですから。
正直、わざわざサークルで勉強会をする必要がそこまで感じられません。(あ、言ってしまった)
基礎学力があるというのが前提だけど正論。ただ、Computer Science となると独学はしんどいと思う。
著者の人間性というか、著者の性格だからこその、微妙なバランスの人間模様という感じ。
『僕が伝えたかったこと、古川享のパソコン秘史』
僕が伝えたかったこと、古川享のパソコン秘史 (NextPublishing)
- 作者: 古川享
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2015/12/11
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (10件) を見る
古川享という人の回顧録。見方によっては売国奴じゃないかこの人ってのが一番の感想。
日本のパソコン黎明期にアスキー、Microsoftの日本法人で暗躍したときの、活躍ぶり(金の亡者?)っぷりが記載されている。
できるビジネスマンなのだろうけど、嫌な人だと思った。
悪名高きShift_JISをべた褒めしていたり、どうもよくわからない。MySQL 4.x とPHPとShift_JIS あたりの地獄絵図を知らずにいうのかってレベル。ダメ文字とか色々辛いんだよ? > Shift_JIS。
『当時の日本の大企業のエグゼクティブは若い人にチャンスをくれた』云々という話やMicrosoftのイベント会場からビルゲイツに追い出された話などは興味深い。
巻末に用語集、人物紹介、著者ご本人の年表があるので資料的価値は高いと思う。
『乙女たちの翼』
- 作者: 広瀬隆雄
- 出版社/メーカー: 広瀬隆雄
- 発売日: 2013/09/20
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
第二次世界大戦中に輸送部隊として活躍した女性パイロットについての本。
一人称視点で、かつ妙に教訓めいた文体になっている。主にヨーロッパ戦線向けにアメリカ国内の工場からカナダまで軍用機を操縦したらしい。
Kindleの位置No.としては1760行と比較的すぐ読めると思う。
一番興味が湧いたのは、文中で、「ビル・ヌドセン」と表記されている人物。
ググっても著者のブログしか出てこないのだが、英語綴りは、William S. Knudsen 。
英語版のWikipediaでは"Bill Knudsen"は"William S. Knudsen"に転送されてる。
William S. Knudsen - Wikipedia
ビル・ゲイツと同じでビルは愛称なんじゃないか。ヌドセンではなくナドセン表記にしても全然日本語のページが出てこない。
せいぜい映画俳優の情報だけ。
おわりに
来月はどうするか。月額料金分、元は取れているけど1日24時間という現実は変わらないのが最大のネック。
読書に費やした時間の方が貴重かもしれないと思う今日この頃。
それではまた。